歯周病治療

誰もが「歯周病」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか？CM等でもよく聞く馴染みのある病名ですよね。

実は、意外と知られていませんが、歯周病は日本人の歯を失う原因の第１位（37%）と言われているくらいとても身近な病気です。全年齢層のほぼ2人に１人が歯周病にかかっているというデータがあるくらい、多くの方が気付かないうちに歯周病になっている可能性が高いのです。
※歯周病学会引用（https://www.perio.jp/nyankamuchu/）

〇歯茎から血が出る・腫れている　違和感がある
〇口臭が気になる
〇歯が長くなったように見える
〇歯と歯の間に隙間ができて、食べカスが入りやすくなった
〇歯がグラグラしている

上記の症状に当てはまる場合、歯周病である可能性がとても高いです。初期の歯周病は自覚症状がないため、気づかないうちに悪化していることがあります。

症状が出たときには、すでに中〜重度の歯周病になっているケースが少なくありません。ですので、必ず定期的に歯科医院に検診にお越しいただき、歯周病のチェックをするようにしてください。

歯周病は歯ぐきが腫れるだけの病気ではなく、細菌が身体の骨（歯槽骨）を溶かしてしまう病気です。手足の骨が溶けていくことを想像すると、とても怖くありませんか？それと同じように歯周病は体の骨を溶かしてしまう恐ろしい病気なのです。

また、歯周病を放置してしまうと、細菌が血管内に入りこみ、血管内で炎症を引き起こすことで『動脈硬化』や『高血圧』の原因になることもあります。さらに、血管が詰まりやすくなり、『狭心症』や『脳梗塞』『心筋梗塞』といった重篤な病気のリスクが高まります。

このように歯周病は、全身疾患の引き金にもなる恐ろしい病気です。その他にも様々な疾患の原因になることがあります。とても重要なことなので、もう少し詳しく説明させてください。

歯周病と糖尿病

歯周病菌が、血管ではなく肺に細菌が肺に侵入すると、『気管支炎』や『肺炎』のリスクも上がります。さらに、歯周病菌が放出する毒素は、インスリンの働きを悪化させるため、糖をエネルギーとして体内に蓄える機能が低下します。その結果、糖が体外に排出されやすくなり、『糖尿病』を発症しやすくなります。

糖尿病になると、エネルギーが不足し、細胞の働きが低下して傷が治りにくくなります。そして、免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなるため、歯周病がさらに悪化してしまい、糖尿病も悪化してしまうという悪循環に陥る危険性があります。

歯周病と骨粗しょう症

歯周病菌は歯を支える骨を溶かすため、全身の骨密度が低下し、『骨粗しょう症』のリスクが高まります。特に妊娠中の方は、ホルモンの影響で歯周病にかかりやすくなり、『低体重児出産』や『早産』のリスクが増加する恐れがあります。

その他の起こり得る疾患

上記の疾患の他にも、重度の歯周病により歯を失うと、しっかり噛むことが難しくなり、十分な栄養を摂取できなくなるばかりか、脳への刺激も減少します。これが『認知症』などの脳の機能低下に繋がる可能性もあります。

また、最近の研究では、『肥満』が歯周病のリスクを高めること、そして歯周病が肥満を促進することも証明されています。歯周病は、全身疾患の引き金にもなる恐ろしい病気です。手遅れになる前に、早めにご相談ください。

歯周病の原因は細菌と食べかすの塊であるプラークとそれが固まった歯石です。これらの原因を把握し除去することが歯周病治療に置いて重要になります。

• 歯周病治療の流れ
• 歯周病の検査
• 専門の器具で歯石除去
• TBI（歯ブラシ指導）または義歯清掃

他にも、歯に合ってない詰め物や悪習癖（かみ合わせなど）を見つけて、コントロールしやすい環境にしていきます。再発防止を目的に治療後も「歯科の定期健診」にも力を入れております。（定期検診に関してはこちらのページで詳しく説明しております。合わせてご参照ください。）

歯周病が原因でグラグラしていた歯が、きちんとした治療とケアで、しっかりご飯が噛める歯に回復し、食事がとれている患者さんが多くいます。ぜひ一緒に治していきましょう。

歯周病治療後に歯がしみる方

治療後に歯がしみてしまう方がいらっしゃいますが、これは病気ではありません。炎症によって腫れてしまっていた歯肉が回復し、隠れていた歯質が露出することにより起こる現象です。

治療時間が経過し、歯が強くなるとしみなくなります。専用の薬の塗布や知覚過敏用歯磨剤の使用で回復が早くなりますので、気になる方はぜひみず木歯科クリニックにご相談ください。

注意事項

ペースメーカー既往の方は、治療器具が身体の負担になる場合がございますので、事前にお伝えください。